非財務価値を高めるには?マネジメントできる解決策をご紹介

  • 公開日:
  • 最終更新日:

企業価値は有形資産(土地、建物など)と無形資産(ブランド価値、知的財産など)から構成され、近年、無形資産の重要性が高まっています。しかし、日本企業には、欧米企業と比較すると相対的に無形資産比率が低いという課題があります。

※1その要因として、多くの日本企業が「非財務価値」と「財務価値」の関係性を認識していないことや、多種多様なESG(環境(Environmental)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))テーマの中から有望なものを見いだせていないことなどが挙げられます。本記事では「非財務価値とは何か」「非財務価値の重要性」を解説した上で、「非財務価値を高めるための活動方針を立てる手法」をご紹介いたします。

財務価値と非財務価値とは?

財務価値と非財務価値の定義および主な要素について解説します。

財務価値とは?

定義

財務価値とは各企業の財務諸表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)で開示される情報を指します。主に企業の収益性、資産、負債、キャッシュフローなどの財務指標に基づいて評価されます。

主な要素

  1. 収益: 売上高、営業利益、ROIC(Return on Invested Capital)、ROE(Return on Equity)など
  2. 資産: 現金、土地、建物、機械設備、在庫など
  3. 負債: 借入金、未払金、社債など
  4. 資金繰りの健全性:キャッシュフローなど
  5. 株主価値:株主価値(発行済み株式の総額、時価総額)、PBR(Price to Book Ratio)など

非財務価値

定義

非財務価値とは財務諸表などで開示される情報以外で企業が持つ無形の価値あり、企業の持続可能な成長や競争力に大きく寄与する価値を指します。非財務価値は、定性的な指標やアンケート調査、第三者評価などを用いて評価されます。例えば、NPS(ネットプロモータースコア)による顧客満足度の評価、従業員満足度調査、ESGスコアなどの手法が用いられます。

主な要素※

製造資本… 建物や設備、インフラなどの製造物
知的資本… 特許やノウハウ、技術など目に見えない無形資産
人的資本… 従業員のもつ能力やスキル、経験、イノベーションなどへの意欲
社会関係資本… 信頼や規範などステークホルダーや社会との関係性を高めるため、情報を共有する能力。組織が構築したブランド及び評判に関連する無形資産を含む
自然資本… 動物、植物、水、土壌、大気等、企業や社会に水・食料・鉱物等の便益をもたらすもの

※参考:国際統合報告評議会(IIRC)「国際統合報告フレームワーク(IIRCフレームワーク)」における分類

非財務価値の重要性

1.企業の競争力の源泉が無形資産にシフト

前述の通り、無形資産の重要性が高まっています。日米の競争力の差は企業の無形資産割合の差にあり無形資産、つまり非財務価値が企業の競争力を左右する時代になってきています。

<時価総額に占める無形資産の割合※2>

※2出所 OCEAN TOMO 「INTANGIBLE ASSET MARKET VALUE STUDY」(2020年)を基に作成

2.サステナビリティへの注目の高まり

企業は社会的価値の提供も求められるようになり、日米欧でサステナビリティの情報開示規制が年々強まっていきます。

企業は、環境への配慮や社会課題の解決につながる非財務価値の強化が求められるようになりました。更にただ「やってます」だけでなく、きちんとサステナビリティ情報開示することが世界的に求められるようになってきました。

企業は自社のサステナビリティを高めていかなければ各国で事業ができなくなるので、自社の非財務価値に着目しなければならない状況になっています。

<日米欧のサステナビリティ情報開示スケジュール※3>

※3サステナビリティ情報の開示・保証制度を巡る国内外の動向
出所:KPMG

https://assets.kpmg.com/content/dam/kpmg/jp/pdf/2024/jp-preparing-sustainability-disclosure.pdf

非財務価値を定量的に評価する方法

前述の通り、企業は財務価値だけではなく非財務価値にも着目しながら経営を進めていかなければなりません。

しかし、先進企業においても財務活動のような非財務活動のマネジメントはできていません。

非財務活動のマネジメントができていない理由は、様々な非財務活動が乱立し、以下の問題を抱えているためです。

  1. どの活動がどのステークホルダーに響いているのかがわからない
  2. 自社の取り組みが競合と比べて優れているのかわからない
  3. 今後、取り組みを見直そうにも、どう見直してよいかわからない
  4. 当事者ごとの意見が様々で、議論がかみ合わず合意できない

これらの問題を当社のサステナ経営診断サービス「非財務価値サーベイ」※4で解決いたします。

※非財務価値サーベイ|電通グループ独自の分析パッケージ(データと分析手法)でステークホルダー別に有効なESGテーマ(課題と方向性示唆)を抽出し、定量的に評価する手法

1. ステークホルダー評価の問題

ステークホルダー(投資家・消費者・就職希望者・従業員)の評価を判定

2.競争優位評価の問題

業界平均/競合他社との比較により、強みと弱みを明確化

3.判断基準の問題

ステークホルダーの評価向上につながりやすいESG活動を、データ分析により特定

4.社内合意の問題

データ分析結果に基に関係者が現状を同じ目線で振り返るポートフォリオ分析ワークショップを通じて、今後の方向性に合意

※4非財務価値サーベイについて

<非財務価値サーベイ概要>

<財務・非財務のバランス戦略の提言イメージ>

まとめ

近年、無形資産の重要性が高まる中で、企業が持続可能な成長を遂げるためには、非財務価値の強化と情報開示は不可欠です。

本記事では、財務価値と非財務価値の定義および非財務価値の重要性について解説し、非財務活動をマネジメントする上での課題を明らかにしました。そして、その解決手法として非財務価値サーベイをご紹介しました。非財務価値サーベイは、ステークホルダー別に有効なESGテーマを抽出し、データ分析に基づいて評価を行うことで、企業が非財務価値を効果的に管理し、戦略的な意思決定を行うための手法です。

皆さんが企業の競争力を維持し、長期的な成功を目指すための非財務活動マネジメントに役立てば幸いです。

また当サイトではサステナビリティ経営の課題解決策やサステナビリティソリューションを検討している方へ、様々なダウンロード資料をご用意しております。ぜひ資料をダウンロードいただき、ご活用ください。

参考リンク